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丸亀製麺といえば、近年破竹の勢いで店舗数を増やしている、うどんチェーンである。
4月某日Facebook上で驚くべき光景と、ずさんな衛生管理が暴露された。
ざるうどんを盛る「す」に青カビがギッシリ生えていたのだ。
この問題は5月9日に公式の謝罪があったものの、謝罪はお詫びのPDFへのリンクのみ
であり、ホームページ上では未だに「安心感」などという文字が踊っている。
これでは企業としての姿勢が疑われても致し方ない。

「衛生管理がザルうどん」「ざるかび製麺」などというウィットに富んだ(不謹慎な)
批判もあるが、ここまで青カビが発生しているにも関わらず、誰も気がつかないとい
うのはあまりにも酷い。擁護のしようもなかろう。

日本人は衛生管理に対してうるさすぎる部分は確かにあるし、牛丼店などで食事をし
たことがある方はおわかりだろうが、丼にカピカピになった飯粒がついていたり、
丼の底が汚れていたりという経験があるだろう。牛丼店では流水ではなく、溜めた水
に丼を入れ、軽く表面を撫でたあと、煮沸消毒ないしは洗浄機に食器を通すため、
(衛生上問題にはならないものの)汚れが残ってしまう。
それがあの価格で提供される理由でもあり、この不徹底も受け入れたうえで食事する
方もいるだろうと思うが、今回の件は食中毒が出なかっただけで、重大な衛生上の
問題が予見できるものであり、同列には語れない。再発防止は当然のこととして、
もっと誠実に、そして大々的に今回の件について謝罪するなりしなければならないの
ではないか。

丸亀製麺の本社は兵庫県であり、社長の親が丸亀市の隣にある坂出市出身であること以
外、特に丸亀の地とは関係がないと聞く。また、「讃岐釜揚げうどん丸亀製麺」とある
が、釜揚げうどんは徳島県のたらいうどんのほか、宮崎県で供される郷土料理であり、
讃岐うどんのように茹で上げたうどんを冷水で締めてしまうと、釜揚げうどんとは呼べ
ない。釜から揚げたまま供されるからこその釜揚げであり、「讃岐」「釜揚げ」「製麺」
という屋号はすべて、讃岐うどんブームに乗るためのものと目されている。
讃岐うどんでなく、たらいうどん(釜揚げうどん)でもない。四国ではニセモノ扱いを
受けているうどん屋であるが、安全性までニセモノとなれば、許されるものではない。